間違えると大変!低反発と高反発の違いは?肩こりや腰痛の場合どっちを選べばいい?

マットレスを探していると「高反発」「低反発」という言葉が当たり前のように出てきますが、これってどういうことかちゃんと説明できる人、実はすごく少ないんです。
そこで改めて、高反発と低反発について解説し、それぞれのメリットやデメリットについてもわかりやすく紹介していきますね。
低反発マットレスと高反発マットレスの違いは?
はじめに、低反発マットレスと高反発マットレスの違いを解説します。
この二つの定義は、日本工業規格(JIS)によれば、
低反発タイプ 反発弾性 15%未満
高弾性タイプ(高反発)反発弾性 50%以上
と定義されています。
「?」という感じですよね^^;
パーセント%であらわされるのは反発弾性の数値で、これは一定の高さから鉄球を落とした時に跳ね返る率のことです。
つまり低反発ではわずか15%しか跳ね返らないのに対し、高反発は50%以上ととても跳ね返りが強いということができます。
これをマットレスの寝心地に当てはめると、低反発マットレスは「沈み込むような感じ」「包み込まれるような感じ」の寝心地となります。
反対に高反発マットレスは「体が支えられている感じ」「寝返りしやすい」と表されることが多いです。
低反発マットレスのメリットデメリット
低反発マットレスのメリットデメリットをあげてみます。
低反発のメリット
低反発のメリットは
- 包み込まれる安心感がある
- 浮いているような感覚
- 外傷があっても痛くない
ということが言えます。
低反発のデメリット
低反発のデメリットは
- 寝返りしづらい
- 蒸れる
このようなことがあげられます。
高反発マットレスのメリットデメリット
続いて高反発マットレスのメリットデメリットです。
高反発のメリット
高反発のメリットは
- 寝返りしやすい
- 腰痛でも楽に寝られる
- 体重のかかりやすい肩や腰の体圧を分散してくれる
- 通気性がよい
ということが言えます。
高反発のデメリット
高反発のデメリットは
- 寝心地にかたさを感じる
- ふわふわ感がない
このようなことがあげられます。
肩こりや腰痛の人には結局どちらがいいの?
肩こりや腰痛など、体に悩みがある人にはどちらのマットレスが良いかくらべてみました。
一般的に、肩こりや腰痛がつらい人には高反発のマットレスがよいといわれています。
その理由は、体圧分散力に優れているので痛いところだけに体重が集中しないことが一番です。
他にも、寝返りが打ちやすいから血管が圧迫されずに血流を妨げないことも理由に挙げられます。
低反発でも「腰痛改善」をうたったものがありますが、低反発の寝心地は沈み込むような感じになるので、どうしても腰などに体重がかかりやすくなります。
ただ、寝返りするときに首や肩や腰が痛むような人は、あえて寝返りしにくい低反発を選ぶこともあるようです。
体を支えるのが高反発、体を沈めるのが低反発と覚えておくと、自分の症状によってどちらを選んだらいいかの基準になるのではないでしょうか。
こんな人はこっち!マットレスの選び方
体の痛みや睡眠の悩みタイプ別に、マットレスの選び方を紹介します。
まずは比較表を見てください。
低反発マットレス | 高反発マットレス | |
腰痛 | △ | 〇 |
首こり・肩こり | △ | 〇 |
不眠 | 〇 | 〇 |
疲労回復 | △ | 〇 |
手入れのしやすさ | × | 〇 |
子供 | × | 〇 |
腰痛や首こり・肩こりなど体に痛みがある場合、高反発のマットレスで楽になったという人は多いです。
高反発マットレスの中には、体の部位によって、特に負担のかかりやすい腰の部分の反発力をとくに強くした製品もあります。
腰が痛い人はやはり、痛い部分を支えて固定すると楽になることを考えると、高反発マットレスが向いているといえるでしょう。
首こりや肩こりだけなら、枕だけ高反発枕にして組み合わせてもよいかもしれませんね。
また、疲労回復にも高反発マットレスは効果的です。
人は1晩に約20回ほどの寝返りをうつといわれていますが、その寝返りがスムーズだと睡眠を妨げられることなくぐっすり眠ることができるというわけです。
低反発では、寝返りを極力しないことで睡眠を妨げないことを推奨している製品もありますが、寝返りはそもそも血流を妨げないようにする、体の防御反応です。
体に負担のかからない寝返りなら、決して悪いものではないのです。
最後に手入れのしやすさですが、低反発よりも高反発の方が通気性は良いです。
低反発の素材はウレタン製、高反発の素材はウレタン製とファイバー製などの種類がありますが、この中でもっともお手入れしやすいのがエアウィーヴなどが採用している高反発ファイバーで、水洗いができます。
ウレタンは洗うことができないので、陰干しで通気するしかないのですが、低反発ウレタンよりも高反発ウレタンの方が通気機能が良い製品がほとんどです。
もしも子供用のマットレスを検討しているなら、ファイバー製の高反発を強くお勧めします。
なぜなら、おねしょや寝汗で汚れてしまっても、中まで洗えるからです。
ウレタンだと洗うことができず、さらに低反発のウレタンとなれば始末が大変ですので、どうしても低反発にしたい場合はマットレスパッドなどを併用するのがよいでしょう。
高反発ウレタンとコイルマットレスならどっち?
高反発ウレタンとコイルマットレス、どちらも高反発のマットレスですが、どうやって選べばよいでしょうか。
コイルマットレスは、中材はウレタンや綿が使われていたりしますが、体を支える芯材はコイルと呼ばれる金属製のスプリングです。
昔のベッドは、ほとんどがコイルマットレスタイプでした。
ほら、小さい頃ホテルなんかでピョンピョン跳ねて遊んだ経験ありますよね?
あの感覚が、コイルマットレスです。
寝心地としてはどちらも高反発です。
なのでどちらがよいかは好みによるところが大きくなるのですが、個人的な感覚として思うのは、ウレタンの方が体にフィットする感じがします。
反対に、コイルマットレスは、慣れないと一体感が生まれません。
また、コイルマットレスの方が重いので、通気させるために立てかけるにも一苦労です。
値段も、コイルの方が割高です。
よほど気に入ったコイルマットレスに出会わない限り、日用品として使うのなら高反発ウレタンで十分だと思います。
エアウィーヴやエアリー、ニトリのエアトリップなどの中材は?
エアウィーヴやアイリスオーヤマのエアリー、ニトリのエアトリップなどの中材について説明します。
これらの素材は高反発で共通するのはすべて、ファイバー(繊維)が使用されていることです。
ファイバーの特徴は、空気の層を多く含むため通気性に優れ、体圧分散力もしっかりあるという点です。
ファイバー製のマットレスの理論はほぼ同じでも、メーカーやブランドによってそのファイバー自体にもこだわりがあるようです。
エアウィーヴはエアファイバーという素材、エアリーはエアロキューブ、ニトリはエアトリップです。
その違いは、独自構造や耐久性などということですが、はっきり言って寝心地的にはそれほどの違いは感じられません。
どのメーカーの中材(芯材)が優れているとかは実は寝心地ではあまりわからないことが多くて、素材よりも厚さによって実感できるものです。
同じ高反発でもファイバーかウレタンかで寝心地はかなり変わってきますので、これから購入を検討している方は両方とも試してみるとよいかと思います。
まとめ
低反発マットレスと高反発マットレスの違いについて解説してきました。
マットレスの寝心地というのは、どんなにたくさんの言葉で説明しても、実際に寝てみるまでわからないものです。
ただ、低反発はこんな感じ、高反発はこんな感じというイメージだけでも予備知識で持っておくと、マットレス選びがグンと楽になります。
それぞれの特徴を踏まえて、あなたの体に合ったマットレスに巡り合えますように☆